梅シロップ -1-2016年06月10日


 
 流れ流され、10年前当地に居ついた時、すでにこの梅の木はありました。
どういうわけか、幹の部分に穴があいてるし、根も地上に露出してるし。
観察していると、それでも、1年おきに10キロほどの実をつけます。
 数年前にこの実で梅酒を作ったことがありますが、今年は、末っ子からのリクエストで「梅シロップ」を作ることになりました。


 用意するものは、梅の実4キロ、グラニュー糖4キロ、保存瓶(8リットル)です。
瓶は家にあるものを使い、グラニュー糖は館山のOWARIYAで1キロ200円くらい。当地、千倉町は館山の経済圏に入っています。

 ここで、獲らぬ狸の皮算用、梅4キロ砂糖4キロからできる「梅シロップ」の量は?

 ネットで調べると、3リットルから4リットルとある。でも4リットルはありえないよなー。ほぼ100%、梅の実果汁を抽出は無理だろーと思う。たぶん、溶けた砂糖水と梅の実との浸透圧作用で抽出するはず。まあ、よくて3リットル、2.5リットルくらいと思うが。二瓶作る予定なので計5リットルかな。


 さあ、作業開始。

 採った梅の実を水洗いを兼ねて流水にさらします。マニュアルによると、流水にさらすのは、アクをとるためのようです。これを3時間ほど。

 さらした梅の実をザルにあげ、乾かします。


 乾かしてる間に、瓶の殺菌をします。焼酎もしくはアルコールで内部を拭くのが一般的らしいのですが、両方ともなかったので、写真のように蒸気で殺菌しました。


 グラニュー糖、梅の実、グラニュー糖、梅の実という順番で瓶に詰めていきます。


 この写真は、3日目の状態です。
一日数回瓶をゆすり、かきまぜています。
いつまで待てばいいのでしょうか。
ネットからの情報では、1週間~1ヶ月とあります。
ずいぶん幅があるなー。


 できあがりの目安は、抽出液が琥珀色、梅の実がシワシワになったときのようです。
梅の実を取りだした抽出液を、炭酸水とか水で4~5倍に薄めて飲みます。

 この抽出液を沸騰させないように80度ほどで、加熱殺菌すると、冷蔵庫で1年くらい保存できるそうです。
加熱殺菌をしないほうが、味がいいという情報もあります。
 加熱と加熱なしでの味比べをする予定です。後日レポートします。

 また、漬ける梅の実に切れ目を入れたり、串で挿して穴を開けた方がいい、という情報もあります。ただ、私の嫌いな苦みが増える可能性もありそうなので、今回はなにもせずに漬けました。
 梅の実を冷凍してから使うと、抽出時間が短縮できるらしいのですが、これも苦みが増す可能性があるので、冷凍せずにそのまま使いました。  -続く-

梅シロップ -完-2016年06月29日

-前回の続きです。

 結局、梅の実を取りだしたのは、漬けてから約2週間後でした。
 梅酒瓶から取り出した梅の実は、シワシワで小さくなっている。おいしそうにも思えないので捨てました。

しわしわになった梅の実

 加熱殺菌は、80度で5分ということなので、ホウロウの鍋の周りに細かい泡が出始めて5分。超弱火です。その間に、浮いてくる不純物のようなものを茶こしで掬い取ります。沸騰しないように注意しながら。

加熱殺菌

 殺菌したあとは、水で冷やします。
また、なるべく口当たりをまろやかにしたいので、コーヒーフィルターで漉すことにしました。
ただ、そのままだとシロップがぽとん、ぽとんとしか落下しません。2リットル漉すのに一日かかりそうな気配。
 当然待ちきれないので、フィルターに針で30個ほど穴をあけました。漉す効果が減少しますが、そのへんは妥協ということで。

 ここで、味比べ。
漉す前と、後での比較です。
原液のままスプーンでなめましたが、正直、違いはわかりませんでした。

コーヒーフィルターでろ過

 漉し終わったシロップはサイダー、スポーツドリンクの空きボトルに。

できあがったシロップの量は、予想外の4リットル以上でした。
しかし、梅の実4キロから、なんで4リットル以上の抽出液がでてくるのでしょう?
途中で水は一滴も加えてないし、グラニュー糖の水分量はコンマ以下です。
梅の実の重量の測り間違えとしか思えません。

完成

 左の少し色の薄いほうが二瓶め、右の少し色の薄いほうが一瓶めです。
一瓶めは、じつは、梅の実の「へた」を取り除いてないものです。色もうすいピンク茶色です。味も、ちょっと舌に残る感じがしますが、これはこれで美味です。
一瓶めの色は、きれいな琥珀色というか、べっこう飴色です。味もこころなしか上品です。

 実際に飲むときは、いろいろ試した結果、5倍ほどに水でうすめるのがいいと思います。
氷を入れるときは4倍ほどがいいです。
 なにしろ砂糖の濃度がはんぱでないですから。
 試してませんが、炭酸水で薄めてもおいしそうです。

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