石臼の再生 <その2> ― 2014年11月18日
ようやく、そうとうの期間使われなかった石臼を入手。今回は目立てを含めた再生をめざす。
上下とも直径約30センチ。厚みは、下が8センチ、上が10センチ。重さは、下が14キロで上が15キロ。材質は上下で若干色が違うが、花崗岩。
軸はなく、上臼にワイアが巻かれている状態でした。
ただ、上臼には下臼からの軸を納めるための金具が装着されていました。多少サビがありますがそのまま使用することにしました。
すりあわせ面の溝は深さが1ミリから2ミリと浅くなっているので、前回はできなかった「目立て」を行います。(下の写真はほぼ目立てを終了した段階です。)
溝は6分割されていて、各ブロックに7本はいっています。一つのブロックだけは最初から8本の溝がはいっていました。なぜだかわかりません。
まず、目立てから開始です。
電動工具は使わない、と決めていたので、金槌とノミで既存の溝を2ミリほど掘り下げます。
しかし、石が硬いのか、ノミの性能がよくないのか、腕がわるいのか、思ったようにはかどりません。全部で84本の溝をしなければならないのです。
どうしようか、悩んだ末に電動工具の使用を決めました。家にあった金属用の刃をディスクグラインダーにとりつけて実行です。
これでも、思うように削れません。やっぱり、こつこつノミでやっていくしかないのかなー、と思っていたら友人が、ダイアモンドカッターならできるかも、と教えてくれました。
ダイアモンドカッターは、高そうだな。と、ホームセンターで見てみたら5枚で1000円くらい!
これが大成功!気持ちいいほど削れます。溝にあてる刃の角度を変えることで溝をV字型にカットもできます。
削った溝とその末端は、ノミで修正しますが、労力は大幅に軽減されます。
次の作業は、上臼回転の軸を作ることです。
下臼の中心あいている穴にピッタリ収まるように、適当な大きさの木から削りだします。
そのさい、上臼の中心の穴に収まるように2センチくらいを削り残します。
今回は失敗して余計に削ってしまったためにぐらついてしまったので、釣りに使うおもりを隙間に埋め込みました。
また、上臼の回転で擦れる部分にちょうど合う金属製のパイプをカットしてとりつけました。 固定された、上臼回転のための軸があればいいので。
おそらく今回のような軸ではおそからはやかれ、グラグラして折れてしまうと思われます。宿題として軸の改造は残ります。
知り合いの石臼では、この部分は穴にはモルタルが流し込まれていて中央に鉄の軸が埋め込まれていました。
もとからある、上臼の挽き手用のくぼみに新たな挽き手棒を差し込み完成です。この棒は消耗品と考えれば、木の種類にこだわらずに好きな木を使えばいいと思います。今回は庭の伐採した適当なものを使いましたが、2代目は今成長途中のニッキにする予定です。
さあ、製粉作業です。
なにかないかなー、と台所あたりを見回しましたがコムギとか小豆とかがありません。そこで米を製粉しました。
下の写真は製粉された米です。米粉です。1分に30~40回転の速度で2度挽いた結果です。細かいものから少し荒いものまで混ざってますが、ふるいで選別して再度挽いていけば均質な粉となります。
これで2個目の石臼修復を終えました。
上臼の重さ、下臼の重さ、底面の加工、摺り合わせ面の隙間(ふくみ)、目の形状、軸の固定などの要点を確認できたので、次は、素材の石の状態から新規に石臼を作りたくなりました。
密かに抱いている目標は、コーヒー豆挽き用に特化された石臼製作です。
コメント
_ みっぴー ― 2014年11月19日 22:25
_ umemasa ― 2014年11月19日 22:43
そうだね、でもやはりコーヒが目標です。石臼は奥が深いよ。
いくつもの要素を、挽くものによって適正にセッティングするんだよ。
コムギの粒と粉の値段を調べたら、だいたい同じみたい。
ピザ焼くときには、自家製粉の小麦粉を使ったら、よけいおいしくなるかもね。
いくつもの要素を、挽くものによって適正にセッティングするんだよ。
コムギの粒と粉の値段を調べたら、だいたい同じみたい。
ピザ焼くときには、自家製粉の小麦粉を使ったら、よけいおいしくなるかもね。
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。
綺麗に粉になってますね‼︎
この前の鉄腕ダッシュで、少しずつ引くのがコツだと言っていました。
蕎麦とか引いて作ったら美味しそうだね。